陶芸家
伊村俊見さんの展示
黒陶
DMに写っている白い作品が
あるのかと思いきや
焼かれる前の白
伊村さんの作品は
とてもシンプルで原始的な
方法でつくられている
にも拘らず
泥臭くないモダンな仕上がりに
感心してしまう
土を手ですこしづつ
積んでいく
ロクロは使わない
重力にまかせて
捻れが生まれていく
表と裏の境界線
それは近年だんだんと作品の中で
あいまいになってきている
石で磨くところと
みがかないところ
薪窯で薪で焼く
温度は推定800度あたり
陶芸では低い温度とされている
温度が高すぎると
きれいな黒がでない
電気でもガスでもないから
それは20年以上黒陶を焼き続けてきた
経験値なんだろう
初めて実物を見たとき
釉薬をかけているんだと思った
それくらいムラのない
きれいな焼き上がり
薪窯は焼きムラを楽しむものかと
思ってたし
陶器だと言われなければ
鉄か石なのか?と思う
一番シンプルな手法で
退化のような
進化をとげる作品たち